昨日は第44回神奈川麻酔医会.
パシフィコ横浜展示場の端の方にあるアネックスホールで開催されました.今年は,横浜市大附属病院が主管です.
一般演題は15題もあって盛況でした.
湘南鎌倉総合病院の野村先生が,国際病院機能評価機構 (Joint Commission International: JCI) の認定を受けたときの麻酔・鎮静管理についての院内整備についてのお話をなさって興味深かったです.
麻酔,集中治療中にとどまらず検査時の鎮静まで含む院内全体での指針作りが必要で,公立病院にはハードルが高そうだが,うちでもやれることはやろうかと思いました.一部門だけ整備しても,認定までの道は遠いのだが...
葉山ハートセンターの波多野先生によるStewart法による酸塩基平衡についての検討は,基本知識がなくてよく理解できませんでした.残念.
何年か前,話題になった時にテキストを購入しましたが,まだ棚に積ん読になってます.
一般演題は若い先生が発表することが多いのですが,難しい質問にうまく答えられないのは当然としても,自分の発表に関しての準備があまりにも足りないと思わせる例もありました.みんなやさしいのであまり突っ込みませんが,それでいいわけではないのでがんばってくださいね.
特別講演は沖縄浦添総合病院の葵先生による,フライトドクターについてのお話.前半の華々しいドクターヘリの活躍の話から,後半は超高齢社会を迎えた沖縄の救急医療の光と闇,現実に苦悩する若き救命医の叫びが聞けました.医療のことでもわれわれは沖縄のことを何も知らないなと感じました.
ランチョンセミナーは済生会熊本病院の前原先生による,Surviving Sepsis Guidelines 2012 を中心としたお話.
文献レビューは,「気道管理・呼吸・周術期管理」,「心臓麻酔・循環」,「小児麻酔・産科麻酔」についての重要文献紹介.資料が配布されているのが親切ですね.
最後は,TEEエコーセミナー Echo Rounds 神奈川.
今回は「TEEの力を借りて、コマンダーになる」と題して,人工心肺中のTEEにフォーカスした内容でした.人工心肺の基本的な説明から始まって,時系列に起こりやすいトラブルをTEEを使って解決する方法がレクチャーされました.
このようなトピックを取り上げて掘り下げた内容は,TEEの講習会でもあまり聞けないので,もっと多くの人に聞いてもらいたいですね.
主管の横浜市大の皆様,ご苦労様でした.とても充実した内容でした.会場もゆったりして良かったです.
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